天邪鬼の独り言

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映画で知る、銃社会アメリカの現実

映画「クラッシュ」を観て
本文 「クラッシュ」アメリカ2004年
監督はポール・ハギス、出演サンドラ・ブロック他

一見、オムニバス形式の映画かと思いきや、終盤でそれぞれのシーンと登場人物が繋がってくる作りが新鮮に感じられる。
アメリカ人がこんなに複雑であいまいさのある境界線上の表現とテーマで映画が作れるなんてというのが最初の印象。
素晴らしい映画だ。

3年前の映画だが、2007年4月16日朝、アメリカバージニア工科大学で銃乱射事件の背景にある、銃器が一般人にも普及している現実と移民社会の問題がテーマでもあるので、全然古く感じられない。

さらに踏み込んだテーマとして観客に訴えかけてくるのは、人生と人間社会の不条理さと不幸と不幸の隙間から見え隠れする希望、人と人との葛藤と衝突に満ちた関係性。現代アメリカ社会の根強くはびこる人種的偏見と階級社会といったところか。

何も考えず観ていても知らず知らずのうちに画面に吸い付けられ、自分がロスにいてドキュメントを見ているような気にさせてくれる不思議な映像美も魅力だ。

アメリカ人とひと言で言っても、実にさまざまな「アメリカ人」がいることも、この映画は教えてくれる。

そして、開放的で明るいと思われているアメリカ人が、実はストレンジャー(見知らぬ人、自分とは違うひと、異邦人、違う人種の人、育った社会や環境が違うひと)を心の底では恐れていることがよくわかる。

銃が簡単に手に入る社会。ほんのささいなことがきっかけで、ちょっと脅威を感じただけでも、実に簡単に人に銃を向けて発砲してしまうような人が沢山いるアメリカという国は、実は(いまや自明のことかも知れないが)とても怖い国だということも感じさせてくれる。

しかし、人間同士のクラッシュ(衝突)が多く、激しい分だけ、人と人の関係がよくわかり、絆も強くなるような気もする。

政治・経済・軍事・文化・流行など、あらゆる面でアメリカに影響を受け支配されているのが戦後の日本の本当の姿だが、こと人間関係のありかたに関しては、これほど対極にある国も珍しいかも知れない。

「自由と民主主義」というアメリカの建前の裏にあるこの国と国民の本質と現実を、この映画は教えてくれる。
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